転貸とは、「建物所有者」からその建物の全部、もしくは建物の一部を借り上げる業者（「転貸業者」：多くが専門の不動産業者）がいて、その部分を「借主」様に貸す契約で、「また貸し」「サブリース」「転貸借」などとも呼ばれています。
このコラムでは主に店舗の転貸について説明致します。
転貸業者もビジネスですので、建物所有者から転貸業者へ貸す賃料よりも高い賃料で借主様に貸します。しかしながら周辺相場というものがありますので、相場よりも著しく高いということがありません。建物所有者にすれば相場よりも安い賃料で転貸業者に貸しているのですが、空きがある場合でも建物所有者と転貸業者との間の賃貸借契約が続いているので、転貸業者は家賃を支払わなければなりません。建物所有者としてはやすい賃料であったとしても、空室リスクが無いメリットがあります。
一方、借主としては専門性の高い転貸業者が、建物設備の調査をしていますので、出店の可否が確認し易いメリットがあります。契約後も専門的知識のある転貸業者が対応して頂けます。特に退去の時には店舗の転貸業者は造作譲渡の取引にも長けています。
転貸と言えども、建物所有者にとって不適当なテナントに入居されるのは困りものです。従って、契約寸前には転貸業者が建物所有者に借主の情報を提供して承諾を頂きます。契約前と言えども借主の事情でキャンセルがないように手付金を頂くことがあります。
建物所有者と転貸業者の間ではすでに家賃を支払いが行われていますので、家賃減額の交渉は難しい事が多いです。また、建物所有者と転貸業者との間の賃貸借契約に準じることもあり、転貸業者と借主との間の賃貸借契約に縛りが生じることがあります。例えば、最初の更新期間が短く更新料を支払わなければならないことがあります。
参考資料：転貸借とは｜不動産用語を調べる【アットホーム】: https://www.athome.co.jp/contents/words/term_2065/
