融資審査が厳しくなっている・・・らしい

以前こちらのコラムにおいて事業計画書を書いてみようというコラムを書きました。
去年、政策金融公庫のセミナーを聞いた時に「融資申し込み件数が多く承認処理に日数がかかっている。また、融資承認率も低下している」と聞きました。
その後、融資承認率のことを気にかけています。

出店審査の時に頂く事業計画書から思うに、計画書が不完全な場合を除いて、助成金や補助金の申請を前提にしている事業計画は融資承認が出ていないように思えます。
もともと助成金や補助金は福祉などエッセンシャルな業態を除けば、事業運営に苦労している、もしくは苦労するであろう人のために提供されるものです。

金融機関は今まで給付された給付金や、助成金、補助金に頼った事業計画をどう見るでしょうか
皆様の事業計画は、堅実な売上の上に、家賃、借入返済、皆様の生活費を賄えるようになっていますか

事業計画書はご自分の事業計画に甘さがないのか客観的に見る道具です。また、以前のコラムでは何通もの事業計画書を書いてくださいと説きました。
政策金融機関の用紙を薦めていますが、書いた方ならばわかると思いますが、一朝一夕で書き上げられるものではありません。
多くの時間を割いて作った政策金融機関の用紙であれば、融資申込だけではなく与信審査に利用できるます。
内見をした後に慌てて事業計画書を書いても、物件取得はできても融資は下りません。

事業計画書を書いていれば、客席数から最低の面積が割り出している筈です。
店舗は予定よりも程々に広い事に越したことはありません。客席数が増えれば売上も上げられます。
しかしながら家賃も上がり、広すぎれば従業員も増やさなければ手が回らなくなります。
つまり、客席数から最低の面積が導き出され、回転率と営業日数から売上予想を立てて、家賃の限度が決まります。

物件情報には家賃や面積が必ず記載されています。少なくとも計画を大きく外す物件を検討するのは時間の無駄です。
また、計画にあわせるために、内見をする前から賃料減額の話をする方がいます。
それは助成金や補助金を頼りにして事業計画を立てているのと同じです。
何通もの事業計画書を書いていれば、想定を多少外れても良い物件に出会った時でも、それを補う工夫ができるものです。

それと、少なくともGoogleMapなどで店舗前の雰囲気を見て頂きたいと存じます。
どのようなお客様に来て頂きたいのか。まさか住宅街の中で大衆居酒屋を開店する人はいないと思います。

助成金、補助金は頼らない。物件情報を見たならば、賃料、面積、街の雰囲気の3点を押さえる。
皆様の事業の成功をお祈りしております。

Fudousan Plugin Ver.6.2.1